クレジットカードや電子マネー、iDやQUICPay、QRコード決済などのキャッシュレス決済を導入することで、支払いがスムーズに行えたりお客様が支払いを行いやすくなるなど、店舗にとっても様々なメリットがあります。
一方で、キャッシュレス決済を導入する際には決済手数料が1つのネックになるポイントで、手数料の分だけ利益として残る金額が減ってしまいます。
この記事では、少しでも損をしないために主要なキャッシュレス決済サービスの決済手数料の最新情報をまとめています。決済手数料の比較を行う際にぜひ参考にしてください。
主要キャッシュレス決済サービス一覧
2025年5月現在、キャッシュレス決済の主要なサービスとして下記が挙げられます。
それぞれのサービスの比較表は下記の通り。
Square決済 | Airペイ![]() | STORES決済![]() | 楽天ペイ | stera pack | |
---|---|---|---|---|---|
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | |
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
決済端末費用 | 4,980円〜 | 0円 (キャンペーン) | 0円 (条件あり) | 0円 (キャンペーン) | 無料 |
決済手数料 | 2.5%〜3.25% | 2.48%〜3.24% | 1.98%〜3.24% | 2.2%〜3.24% | 1.98%〜3.24% |
決済端末の種類 | 4種類 | 1種類 | 1種類 | 2種類 | 1種類 |
月額費用 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 初年度無料 (※2年目以降は月額3,300円) |
振込手数料 | 無料 | 無料 | 無料 (手動振込で10万円以下の場合200円) | 無料 (楽天銀行以外は330円) | 無料 |
入金サイクル | 最短翌日 | 月3回〜6回 | 月1回 手動で都度入金可能 | 最短翌日 | 月2回〜6回 |
基本的にはどのサービスも同じような決済方法を利用することができるので、比較ポイントとしては下記のような項目でチェックする形になります。
- 決済手数料
- 初期費用
- 月額費用
- 端末費用
- 端末の種類
決済手数料については比較する上で最も重要な項目かもしれませんが、2025年に入ってからかなり大きく変化しており、以前と比べてお得な決済手数料で利用できるようになったキャッシュレス決済サービスが増えてきています。
キャッシュレス決済サービスのキャンペーン情報
キャッシュレス決済サービスでは各社、新規導入時に使えるお得なキャンペーンなどが用意されています。
キャンペーンを活用することで、端末費用が0円になったり決済手数料が一定期間無料になるなど、かなりお得に導入できる場合があるので導入を検討する際はキャンペーン情報もチェックするようにしましょう。
開催中のキャンペーン | キャンペーン内容 | キャンペーン条件 | キャンペーン期間 | |
---|---|---|---|---|
Square決済 | 決済手数料山分けキャンペーン | キャンペーン期間中の手数料が実質無料 | ・4月15日以降にキャンペーンページからアカウントを作成した人が対象 ・キャンペーン期間中に対面、もしくは非対面の決済を行うこと | 終了日未定 |
STORES決済![]() | 新料金プランスタート | STORESの7つのサービスがお得に使える新プランが登場 | – | – |
Airペイ![]() | 0円スタートキャンペーン | カードリーダーが無償貸与 | ・申込後6ヶ月以内に審査通過 ・Airペイの新規申し込みであること | 終了日未定 |
楽天ペイ | 楽天ペイターミナル導入0円キャンペーン | 楽天ペイターミナルが0円で利用可能 | ・審査から3ヶ月位内に通過すること ・3ヶ月以内に電子マネーでの1円以上の決済 ・1店舗につき1台まで | 終了日未定 |
楽天ペイカードリーダー導入0円キャンペーン | 楽天ペイカードリーダーが0円で利用可能 | ・審査から3ヶ月位内に通過すること ・3ヶ月以内に電子マネーでの1円以上の決済 ・1店舗につき1台まで | 終了日未定 |

主要キャッシュレス決済の手数料比較表
キャッシュレス決済サービスでは各社、中小事業者向けにお得な決済手数料や料金プランが用意されています。
中小事業者の定義についてはサービスごとに微妙に異なりますが、概ね各社下記のような定義となっています。
- 中小企業庁の定義する中小企業要件を満たすこと(個人事業主も含む)
- 上場企業や大企業の持分法適用会社、連結子会社、またはフランチャイズ提携先ではないこと
- 年間のキャッシュレス決済総額が一定金額未満であること(約1,000万円〜3,000万円)
何店舗も運営しているような企業で無い限り、おおよその店舗が中小事業者として当てはまるのではないでしょうか。
サービスによっては1%以上も決済手数料が異なる場合があるので、中小事業者に当てはまる場合は積極的に活用するようにしましょう。
中小事業者向けの手数料の比較表
中小事業者向けのキャッシュレス決済サービスごとの費用や手数料の比較表は下記の通り。
Square決済 | Airペイ![]() | STORES決済![]() | 楽天ペイ | stera pack | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
プラン | フリー | – | フリー | – | スタンダード | ライト | スモールビジネス | スタンダード |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
端末費用 | 4,980円〜 | 1台無料 | 19,800円/台 | 1台無料 | 1台無料 | 1台無料 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 (※キャンペーン適用時。通常2,200円) | 0円 | 初年度無料 (※2年目以降3,300円) | 初年度無料 (※2年目以降3,300円) |
VISA, Mastercard | 2.50% | 2.48% | 2.48% | 2.48% | 2.20% | 2.48% | 1.98% | 2.70% |
JCB, Amex, Dinersなど | 2.50% | 2.48% | 2.48% | 2.48% | 2.20% | 2.48% | 2.48% | 3.24% |
iD, QUICPay | 3.25% | 3.24% | 3.24% | 3.24% | 3.24% | 3.24% | 3.24% | 3.24% |
交通系電子マネー | 3.25% | 2.95% | 1.98% | 2.95% | 2.95% | 2.95% | 3.24% | 3.24% |
QRコード決済 | 3.25% | 2.95% | 3.24% | 2.95% | 2.95%〜3.24% | 2.95%〜3.24% | 3.24% | 3.24% |
それぞれサービスごとに決済手数料の設定に特色があり、支払い方法に応じて最適なサービスが異なります。自店舗の支払い方法の内訳に応じて、下記のポイントを参考にサービスを選ぶと良いでしょう。
- Visa, Mastercardはstera packが1.98%で最もお得
- JCB, Amex, Dinersなどは楽天ペイが2.20%で最もお得
- 交通系電子マネーはSTORES決済
が1.98%で最もお得
- QRコード決済はAirペイ
やSTORES決済
などが2.95%で最もお得
通常の決済手数料の比較表
中小事業者に当てはまらない場合の各社の費用や決済手数料の比較表は下記の通り。
Square決済 | Airペイ![]() | STORES決済![]() | 楽天ペイ | stera pack | |
---|---|---|---|---|---|
プラン | フリー | – | – | – | – |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
端末費用 | 4,980円〜 | 1台無料 | 19,800円/台 | 1台無料 | 0円 |
月額費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 初年度無料 (※2年目以降3,300円) (年間キャッシュレス決済額が3,000万円以上で無料に) |
VISA, Mastercard | 3.25% | 3.24% | 3.24% | 3.24% | 2.70% |
JCB, Amex, Dinersなど | 3.25% | 3.24% | 3.24% | 3.24% | 3.24% |
iD, QUICPay | 3.25% | 3.24% | 3.24% | 3.24% | 3.24% |
交通系電子マネー | 3.25% | 2.95% | 1.98% | 2.95% | 3.24% |
QRコード決済 | 3.25% | 3.24% | 3.24% | 2.95%〜3.24% | 3.24% |
基本的には各社大きく決済手数料が異なるということはないので、POSレジとの連携や周辺サービスの利用方法、初期費用や端末費用で比較する形が良いでしょう。
クレジットカードの決済手数料については、公表されている手数料だけ見ると、stera packがVisaとMastercardの決済手数料が2.7%となっていて、最もお得な決済手数料だと言えます。
ただし、中小事業者に含まれないような売上の多い店舗の場合は個別でお得な決済手数料率で契約ができる可能性もあるので、検討する際には一度各社に問い合わせしてみるのがおすすめです。
決済手数料はどこまで重視すべき?
決済手数料は、売上から直接的に差し引かれるため費用としての印象が高まりがちですが、例えばキャッシュレスでの月間売上が100万円の店舗で、決済手数料が0.5%下がると削減できるコストは5,000円となります。
一方で、決済手数料が安いからと言って使いづらいサービスやPOSレジと連携していないサービスを採用してしまうと会計に必要な時間が伸びてしまい、売上の機会損失や人件費の増加に繋がってしまう可能性も。
ご自身の店舗の月間売上と決済手数料の差からどのくらいのコストメリットがあるかを計算し、メリットとデメリットをしっかり比較することで、店舗の利益を最大化することに繋がります。
決済手数料以外の比較
費用を抑えたければAirペイがおすすめ

Airペイは初期費用・月額費用0円でスタートすることができて、決済端末もキャンペーンを適用すれば0円で利用することができます。また、POSレジの「Airレジ」も無料で使うことができるので、POSレジとキャッシュレス決済を初期費用・月額費用0円で導入することが可能。
個人で経営する店舗や、スモールスタートで始める小規模店舗などはAirペイとの相性が高いと思います。
さらに、キャンペーン実施期間であればiPadも1台無料で貸与されるので、機器にかかる費用も抑えられる場合があります。

サービスを充実させたければSTORESがおすすめ
STORES決済は月額3,300円で複数サービスの有料機能が利用可能なので、キャッシュレス決済サービス以外にもPOSレジや予約システムなどを充実させたい場合におすすめです。

STORES決済のスタンダードプランを利用することで、キャッシュレス決済だけでなく下記のサービスの有料機能が利用できるようになります。
- POSレジ
- モバイルオーダー
- データ分析
- ネットショップ
- 予約システム
キャッシュレス決済の月額費用だけを見ると他のサービスと比べて少し高く感じるかもしれませんが、周辺サービスを合わせて利用することで、店舗全体で利用するサービスの月額費用をかなり安く抑えることができる可能性があります。

オペレーションで選ぶならSquareがおすすめ

Square決済は、4種類のキャッシュレス決済端末を利用することが可能で、店舗のオペレーションに合った端末を利用することができます。
待機列ができてしまうような店舗や、会計の時間を短縮したい場合にはSquareの決済を利用することでスムーズなオペレーションを組みやすくなります。
まとめ
キャッシュレス決済サービスは、POSレジとの連携や周辺サービスとの連携など、単体で利用するのではなく他のシステムと連携して利用する形が一般的です。
例えば、決済手数料が1%変わってくると、1日の売上が10万円の店舗で1,000円程度の差異となりますが、POSレジと連携していないキャッシュレス決済サービスを導入してしまうと、オペレーションが煩雑になってしまい機会損失が生まれてしまって売上が低下する原因となってしまう可能性もあります。
決済手数料はキャッシュレス決済サービスを導入する上で重要な比較ポイントですが、それ以上に店舗オペレーションやシステム連携も非常に重要な比較ポイントとなるため、それらを考慮して総合的に判断するようにしましょう。

