レンタルサーバーサービスには様々なものがありますが、最近では「エックスサーバー」と「mixhost」の人気がとても高いですね。
レンタルサーバーは、自分でWebサイトを公開したり、WordPressのサイトを作ったりするために必要になりますが、どちらの方がいいのでしょうか。
この記事では、エックスサーバーとmixhostを様々な観点から比較しています。ぜひレンタルサーバー選びの参考にしてください。
エックスサーバーとは
エックスサーバーは2004年からサービスを提供している人気のレンタルサーバーサービスです。お得な料金設定で性能の優れたサーバーを利用できるということで、たくさんの人に使われています。
おそらくブログを運営している人が最も利用しているサーバーはエックスサーバーなのではないでしょうか。
mixhostとは?
mixhostは2016年に登場した比較的新しいサービスです。Webサーバーのソフトウェアに「LiteSpeed」という最新のソフトが使われているなど、新しい技術を使った性能の優れたレンタルサーバーを利用することができます。
登場して2,3年経ち、利用者が増えたり評判が高まってきたことによって、利用者数が急増しているレンタルサーバーです。
エックスサーバーとmixhostの比較
今回エックスサーバーとmixhostの比較を行うにあたって、下記のポイントに注目してみました。
- 料金
- 性能
- WordPressの使いやすさ
- バックアップ機能
- 初心者の使いやすさ
- サポート
では、それぞれの比較を1つずつご紹介していきましょう。
エックスサーバーとmixhostの料金の比較
エックスサーバーもmixhostも、料金はどちらも大きく変わりません。初期費用と月額費用の比較は下記のとおりです。
エックスサーバー | mixhost | |
---|---|---|
初期費用 | 3,000円(税抜) | 無料 |
月額費用 | 900円〜 | 880円〜 |
エックスサーバーは初期費用が発生するのに対し、mixhostは初期費用無料で利用できるというのが大きな魅力です。
しかし、レンタルサーバー上でWebサイトを運営するのであれば、比較的長期間レンタルサーバーを利用することになるので、月額費用の方が注意しておいた方がいいでしょう。
下記にそれぞれのサービスの料金プランをご紹介します。
エックスサーバーの料金プラン
エックスサーバーの料金プランはX10プラン、X20プラン、X30プランの3種類です。その上位には「エックスサーバービジネス」というプランも提供されていますが、個人でWebサイトを作る場合はX10プランでほとんど問題ないでしょう。
X10プラン、X20プラン、X30プランの比較は次のとおりです。
プラン | X10 | X20 | X30 |
---|---|---|---|
初期費用 | 3000円(税抜) | 3000円(税抜) | 3000円(税抜) |
月額費用 | 900円〜(税抜) | 1800円〜(税抜) | 3600円〜(税抜) |
ディスク容量 | 200GB | 300GB | 400GB |
無料SSL | ◯ | ◯ | ◯ |
MySQL | 50個 | 70個 | 70個 |
マルチドメイン | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
サブドメイン | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
メールサポート | ◯ | ◯ | ◯ |
電話サポート | ◯ | ◯ | ◯ |
一番お得なX10プランでも、月間数十万アクセス程度であれば問題なく動作するので、ほとんどの方はX10プランで問題ないでしょう。
メールサポートと電話サポートもX10プランでしっかりと対応されているので、初心者の方でも安心です。
mixhostの料金プラン
mixhostは、全部で下記の5つのプランが提供されています。
- スタンダード
- プレミアム
- ビジネス
- ビジネスプラス
- エンタープライズ
基本的にほとんどの人がスタンダードプランで問題ないと思いますが、スタンダード、プレミアム、ビジネスの3つのプランは下記のとおりです。
プラン | スタンダード | プレミアム | ビジネス |
---|---|---|---|
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
月額費用 | 880円〜 | 1780円〜 | 3580円〜 |
ディスク容量 | 150GB | 250GB | 300GB |
転送量目安 | 2TB/月 | 4TB/月 | 6TB/月 |
無料SSL | ◯ | ◯ | ◯ |
データベース | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
マルチドメイン | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
サブドメイン | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
メールサポート | ◯ | ◯ | ◯ |
電話サポート | ✕ | ✕ | ✕ |
こちらも転送量目安が月間で2TBまでとなっており、月間アクセス数が数十万くらいであれば、問題なく動作します。
エックスサーバーとmixhostの速度の比較
エックスサーバーもmixhostも非常に高速なサーバーなので、両者の速度にほとんど違いはありません。そのため、速度を重視してレンタルサーバーを選びたいという方はどちらのサーバーを選んでも問題ないでしょう。
ちなみに、エックスサーバーとmixhostでは下記のように使われているソフトウェアが異なります。
エックスサーバー | mixhost | |
---|---|---|
サーバソフト | nginx | LiteSpeed |
データベース | MySQL, MariaDB | MariaDB |
mishostのWebサーバーに使われている「LiteSpeed」というソフトウェアが比較的新しい技術で、nginxよりも高速化することができるという情報が色々な場所で書かれていますが、実はその差はそこまで大きなものではありません。
特にWordPressを高速化したいという場合は、レンタルサーバーよりもテーマ選びの方が高速化に大きな影響を与えます。高速化を目指したいということであれば、レンタルサーバーではなくてテーマの方にお金を使った方が結果的に高速化を実現することができるはずです。
エックスサーバーとmixhostのWordPressの比較
WordPressでサイトを公開することが目的でレンタルサーバーに登録する方も多いと思いますが、エックスサーバーとmixhostどちらもWordPressを使うための環境が整っています。
エックスサーバーであれば、「簡単インストール」機能を使えば、必要な情報さえ入力するとあとは自動でWordPressをインストールすることができます。
また、mixhostも「簡単アプリインストール」という機能が提供されていて、数クリックでWordPressをインストールすることが可能です。
エックスサーバーとmixhostであれば、安心してWordPressのサイトを作ることができるでしょう。
エックスサーバーはXアクセラレータが使える
エックスサーバーでは、Xアクセラレータという機能が提供されていて、通常と比べてWordPressの処理が最大10倍も早くすることが可能です。
現在では、すべてのエックスサーバーでXアクセラレータが自動で適用されているので、設定なしで利用することが可能です。
mixhostはLiteSpeed Cacheが使える
mixhostでは、「LiteSpeed Cache」というWordPressを高速化するためのモジュールを使用することができます。
LiteSpeed Cacheは、WordPressの公式プラグインとして提供されています。それをインストールするだけですぐに使えるので簡単に利用することができ、高速化のための様々な設定をプラグイン上で行うことができます。
WordPressの速度に徹底的にこだわりたい人はmixhostとLiteSpeed Cacheの組み合わせがおすすめです。
速度は大きく変わらない
エックスサーバーもmixhostも、性能はレンタルサーバーの中でも上位のサービスです。WordPressの高速化が目的であれば、どちらのサービスを選んでも大きく変わらないでしょう。
もしエックスサーバーがmixhostをすでに使用していて、ページの表示速度で悩んでいるのであれば、もう一方にサーバーを乗り換えても大きく速度が変化することは無いと思います。
エックスサーバーかmixhostを使っていてサイトの表示速度に悩んでいるのであれば、テーマの変更を検討するのがおすすめです。
無料テーマでも有料テーマでも、優れたテーマを選べばサクサク動くWordPressのサイトを簡単に作ることができます。
SEOに強い!ブログにおすすめの人気WordPressテーマまとめエックスサーバーとmixhostのバックアップ機能の比較
万が一サーバー上のデータが消失してしまった場合でも、バックアップが残っていればデータを復旧することができます。
レンタルサーバー上でWordPressサイトを運営する場合など、バックアップをしっかりと残しておくことができれば安心してサイト運営をすることができます。
エックスサーバー | mixhost | |
---|---|---|
手動バックアップ | 無料 | 無料 |
自動ファイルバックアップ | 過去14日分 | ✕ |
自動データベースバックアップ | 過去14日分 | 過去14日分 |
自動バックアップからの復元 | 有料 | 無料 |
エックスサーバーの自動バックアップについて
エックスサーバーの自動バックアップを復旧する場合は有料となっていて、下記の料金で復旧することができます。
サーバー領域データ | 10,800円 |
---|---|
MySQLデータベース | 5,400円(データベース1つあたり) |
1つのサーバー上で複数のWordPressサイトを運用する場合、WordPressサイトのそれぞれでデータベースが作られるので、2つのサイトのバックアップを復元するのであれば、5,400円×2の10,800円かかります。
料金こそ発生してしまうものの、バックアップを自分で取らなくて大丈夫という安心感は非常に心強いです。初心者の方は、バックアップを残して復旧するだけで多くの時間を使ってしまうことになるので、この金額で復元できるのであれば安いものでしょう。
mixhostの自動バックアップについて
mixhostはデータベースのバックアップを無料で復元することができ、これはエックスサーバーよりもお得に利用することができると言えます。
しかし、ファイルのバックアップを自動で残すことができないため、WordPressのテーマファイルや、アップロードした画像などのバックアップを取りたい場合は自分で行わなければなりません。
万が一のことがあった場合に、エックスサーバーは1万円ちょっと支払えば復旧できるのに対して、mixhostの場合はもとに戻せないということになるので、自分でバックアップを取るから問題ない!という人で無ければエックスサーバーを選んだ方がいいかもしれません。
エックスサーバーとmixhostの初心者の使いやすさの比較
普段からサイト運営を行ってレンタルサーバーも利用したことがある人であれば、エックスサーバーもmixhostもどちらも問題なく使えると思いますが、初心者の方が初めてレンタルサーバーを利用する場合はエックスサーバーがおすすめです。
運営実績も長いので、管理画面も使いやすいように改善が重ねられており、初心者の方でもすぐに使い方を覚えることができると思います。また、Web上でエックスサーバーに関する情報がたくさん公開されているので、困った時は検索すればほとんどの場合解決策を見つけることができます。
ただし、mixhostも管理画面は比較的使いやすいので、ある程度サーバーやPCに詳しい人であれば難なく使うことができるでしょう。
エックスサーバーとmixhostのサポートの比較
レンタルサーバーで何か分からない事があった時、頼りになるのがサポートです。サポートが充実しているサービスであれば、異常を早めに検知することができたり、解決方法を教えてもらうことができます。
エックスサーバー | mixhost | |
---|---|---|
電話サポート | ◯ | ✕ |
メールサポート | ◯ | ◯ |
エックスサーバーは電話サポートに対応していますが、mixhostは電話サポートに対応していません。電話サポートを利用するシーンはほとんどないと思いますが、もしもの時にすぐに連絡が取れる電話サポートを提供しているエックスサーバーの方が安心して利用することができますね。
エックスサーバーとmixhostのWordPressサイト移転方法
いざサーバーを乗り換えよう!と思った時に面倒なのがサーバーの移行作業です。誤った方法で移行してしまうと、大切なデータが消えてしまったり、サイトが正しく表示されなくなってしまうなどトラブルが発生してしまう可能性があります。
自分でWordPressサイトの移転を行う場合は、下記の手順が必要となります。
- 移転元サーバーで行うこと
-
- ファイルデータのダウンロード
- データベースのダウンロード
- 移転先で行うこと
-
- ドメインを登録する
- データベースをインポートする
- ファイルデータをインポートする
- ドメインサービスで行うこと
-
- ネームサーバーの変更
これを見ると「なんだか難しそう。。」と思ってしまいますよね。ある程度サーバーやデータベースに詳しい人であれば、そこまで時間もかけずにサイト移転を行うことができると思いますが、初心者の方が上記のすべてのステップをスムーズに行うのはなかなかハードルが高いと思います。
しかし、エックスサーバーもmixhostも簡単にワードプレスサイトのサーバー移転を行うためのサービスや機能が提供されているので、初心者の方はそれらを利用するのがおすすめです。
mixhostからエックスサーバーへのWordPressサイト移転方法
エックスサーバーでは、「WordPress簡単移行」という機能が提供されていて、WordPressのログインアカウントを入力すればほとんど自動でWordPressのサイトの移転を行うことができます。
移転できるデータ |
|
---|---|
移転できないデータ |
|
/wp-content
というフォルダの中にWordPressサイトのデータのほとんどが配置されている場合がほとんどなので、基本的にすべてのデータを移転できると思ってしまっていいでしょう。ただし、.htaccessファイル
はhttpsへのリダイレクトやSEO対策のためのキャッシュの設定を行っている場合は、自動で移行することができないので、自分で.htaccess
の中のコードをエックスサーバー上で記述するようにしましょう。
初心者の方でも、何か困ったことがあればサポートに問い合わせれば解決するはずなので、特に問題なく移行することができるでしょう。
エックスサーバーからmixhostへのWordPressサイト移転方法
mixhostでは、「WordPress移転代行サービス」というサービスが提供されています。
WordPress移転代行サービスを利用すると、mixhostの担当者があなたの代わりにWordPressのサイトをmixhostのサーバー上へ移転作業を行ってくれるので、手間もかからず、安心して移転することができるので、初心者の方は迷わずこのサービスを利用することをおすすめします。
対象 | 他社サーバーで独自ドメインを使用してWordPressを運用しており、mixhostをご契約の上、移転を希望する人 |
---|---|
基本料金 | 1サイトにつき9,980円(税別) |
必要な日数 | 申込み後5営業日以内に対応 |
- SSL化済みのサイトの移転:3,980円(税別)
- 非SSLのWordPressサイトのSSL化:4,980円(税別)
- 移転困難なレンタルサーバーからの移転:4,980円~(税別・要御見積)
「移転困難なレンタルサーバーからの移転」については、エックスサーバーは含まれないので問題ありません。エックスサーバーでWordPressサイトを運営している人の多くが、すでにSSL化していると思うので、その場合は「SSL化済みのサイトの移転」の料金が発生してしまいます。
1万円〜1万5000円程度でWordPressサイトの移転を行ってくれるというのは、自分で移転した際のリスクを考慮するとかなりお得だと思います。エックスサーバーからmixhostへサーバーを乗り換える際には、ぜひ利用してみてください。
結論
ここまで2つのサービスの違いをご説明してきましたが、まだどちらにしようか悩んでいる方は下記を参考にしてサーバーを選んでみてください。
初心者はエックスサーバーがおすすめ
レンタルサーバー初心者の人はエックスサーバーがおすすめです。管理画面が扱いやすく、サポートも充実しているので何か困った時は電話で問い合わせすることが可能です。
また、10年以上運用実績があるのでWeb上で情報を簡単に見つけることができるので、自己解決の時間もエックスサーバーの方が早いでしょう。
現在エックスサーバーを使っている人は乗り換える必要なし
現在エックスサーバーを使っていて、mixhostに乗り換えようか検討されているのであれば、ほとんどの方が乗り換える必要が無いと思います。
おそらく高速化のためにレンタルサーバーを乗り換えることを検討している人がほとんどだと思いますが、エックスサーバーからmixhostに乗り換えてもほとんど差は生まれないでしょう。
それよりも、乗り換えのコストやmixhostの使い方に慣れるまでの負担の方が大きくなってしまう可能性が高いので、エックスサーバーからmixhostに乗り換える意味はあまり無いと思います。
性能を求める人はmixhost
エックスサーバーもmixhostもサーバーの性能自体は大きく違いませんが、mixhostはLiteSpeedを採用しているなど、新しい技術を使ってサーバー環境が作られています。
少しでも性能が優れたレンタルサーバーを利用したいということであれば、mixhostの方がおすすめです。