デジタルコンテンツ販売(ダウンロード販売)とは?

デジタルコンテンツ販売とは、画像や動画、音声などのデジタルデータを販売することを言います。
通常、ネットショップで物理的な商品を購入した場合、購入して決済が完了すると、後日指定した住所まで商品が配送されますが、デジタルコンテンツ販売の場合は購入後にダウンロードリンクが表示され、データをダウンロードすることで取引が完了します。
代表的なデジタルコンテンツには、下記のようなものが挙げられます。
音楽・音声ファイル | 自作した音楽やポッドキャストなど |
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写真・画像 | 写真やデジタルアート、イラストなど |
テンプレート | プレゼン資料のテンプレートやデザインファイルなど |
電子書籍 | 書籍やマンガなど |
動画コンテンツ | ノウハウ動画やエンタメ動画などの動画コンテンツ |
デジタルコンテンツの販売方法
デジタルコンテンツを販売したい場合に、販売方法は大きく2つに分けられます。
- ネットショップを作って販売する
- プラットフォームを使って販売する
1. ネットショップを作って販売する
1つ目は、自分でネットショップを作ってデジタルコンテンツを販売する方法です。
ネットショップを作るのは難しそうに感じるかもしれませんが、最近では初心者でも簡単にネットショップを始められるサービスも増えてきており、比較的手間をかけずに販売することができます。
ネットショップでデジタルコンテンツを販売するメリットとデメリットは下記の通り。
ネットショップのメリット | 販売手数料や決済手数料が安い オリジナル感を出しやすくブランディングに強い サイトデザインが変更可能物理的な商品と並べて販売が可能 |
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ネットショップのデメリット | 自分で集客しないといけない 公開までに多少の手間と時間がかかる クレジットカード決済などの審査が必要な場合も |
デザインや商品の表示方法など比較的自由度が高い点が魅力ですが、一方でネットショップにアクセスしてくれる人は自分で集めなければいけなかったり、知識が無いと分かりづらい点もあるので集客力と手間の面で課題が出てきます。
2. プラットフォームで販売する
2つ目は、プラットフォームを利用して販売する方法です。プラットフォームを利用すれば、アカウントを作成してすぐにデジタルコンテンツのダウンロード販売を始めることができます。
デジタルコンテンツのダウンロード販売が可能なプラットフォームには、下記のようなサービスがあります。
- note
- booth
プラットフォームのメリット | ライバルも多いが集客に強い SNSに近い感覚でフォロワーなどを作ることができる場合も 時間をかけずに販売開始できる 氏名非公開で販売できるサービスも |
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プラットフォームのデメリット |
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プラットフォームを利用する場合は、プラットフォーム自体を利用している一定のユーザー数がいたり、簡単に販売を開始することができるため集客面と手間でメリットがありますが、一方でサービス利用料や決済手数料がネットショップと比べると高めなので、コスト面や利益率で課題が出てきます。
デジタルコンテンツ販売サービスの選び方
初期費用・月額費用
サービス利用料として初期費用や月額費用が発生する場合があります。特に月額費用については、全く売れない月でも固定費用が発生してしまうため初めて販売を行う場合にはかなりネックになります。
販売開始時はどのくらいの売上になるか見当がつかない場合も多いので、最初は無料サービスから初めてみて、ある程度売上規模が分かってきたり、今後売上が伸びそうだと判断ができたりする場合には、月額有料プランに変更したり、月額費用が発生するサービスを使ってでも売上を最大化できそうなサービスを選ぶようにすると良いでしょう。
決済手数料
決済手数料は、購入されるごとに発生する決済にまつわる手数料です。
決済手数料はサービスごとにそこまで大きく変わりませんが、無料プランだと決済手数料が高めに設定されている場合も多いため、ある程度売上が増えてきたら月額有料プランに切り替えた方が決済手数料を抑えることができる場合があります。
決済手数料は利益率に直結するため、なるべく決済手数料が低いサービスを選んだ方が、手元に残る利益を増やすことができます。
決済手段の種類
決済手段の種類はデジタルコンテンツを販売する上で重視しなければいけない要素の1つです。
クレジットカード決済が利用できるサービスは多いですが、その他にPayPayやAmazon Payなどの決済サービスなどが利用できると、クレジットカードを持っていないお客様にも商品が販売できたり、決済における心理的ハードルを下げることができます。
特に学生向けに商品を販売する場合にはクレジットカードを持っていない場合も多いため、注意するようにしましょう。
利用者が使いやすいか
意外と見落としがちなのが、利用者視点で使いやすいサービスかどうかを見極めるという点です。
どうしても販売者側の都合で使いやすいサービスを選んでしまいがちですが、実際に購入してくれるのは利用者なので、利用者視点で使いやすいサービスかどうかを必ず確認しましょう。
もし自分がお客様の立場だったらどのサービスだと使いやすいか、安心して利用できるかという視点を取り入れて、販売サービスを選ぶようにしましょう。
匿名性
デジタルコンテンツ販売はインターネット上で活動しているクリエイターやインフルエンサーの方と相性がいいですが、その場合サービスの匿名性についてはしっかり確認しておきましょう。
基本的にネットショップで商品を販売する場合は、販売者の名称、住所、電話番号を掲載することが義務付けられています。
住所や電話番号はもちろん、氏名も公開したくないという場合は、プラットフォームが代理で販売者となってもらえるサービスを選びましょう。
ネットショップで販売する場合には、バーチャルオフィスを利用することで氏名以外の情報を非公開でデジタルコンテンツを販売することが可能です。
ダウンロード販売が可能か
サービスによっては商品登録や販売は可能でも、デジタルコンテンツは購入後に手動で送付しなければならないものもあります。
購入後に個別で手動対応するのはかなり面倒ですし、購入者も購入後にすぐに手に入れたいため、ダウンロード販売が可能なサービスを選びましょう。
ダウンロード販売が可能だと、購入後にすぐダウンロードリンクからデジタルコンテンツのファイルデータをダウンロードできるため、手間もかからずすぐにデータを届けることができます。
販売後にデータの更新・アップデートが可能か
テンプレートファイルやデザインファイルの販売の場合、システムやツールのバージョンアップなどに合わせてファイルデータのアップデートが必要になる場合があります。
サービスによっては、販売後にデータの更新やアップデートが可能なものがあるので、必要な場合はそれらのサービスを選びましょう。
海外ユーザーへの販売が可能か
デジタルコンテンツは電子データということもあり、国内だけでなく海外のユーザーにも簡単に販売することが可能です。
サービスによっては表示言語が日本語だけだったり、海外からの決済に対応していない場合もあるため、海外もターゲットにする場合は適したサービスを選びましょう。
デジタルコンテンツ販売が可能なネットショップ
BASE(ベイス)

BASEは初心者でも簡単にネットショップを作ることができるサービスです。
「デジタルコンテンツ販売」というアプリが提供されていて、これを利用することで簡単にデジタルコンテンツの販売(ダウンロード販売)を導入することができます。
ただし、支払い方法がクレジットカード決済とPay IDのあと払いの2種類だけになるので、その点には注意が必要です。
初期費用 | 0円 |
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月額費用 |
|
決済手数料 |
|
決済手段(ダウンロード販売) |
|
販売可能ファイル | ファイル形式を問わず販売可能 |
ファイルサイズ上限 | 1GB / ファイル |

STORES(ストアーズ)

STORESも初心者向けのネットショップ作成サービスで、スマホ1つでネットショップを簡単に作ることができます。
ダウンロード販売では、コンビニ決済やPayPal、楽天ペイなどを利用することができ、BASEよりも幅広い決済手段を利用することが可能です。
初期費用 | 0円 |
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月額費用 |
|
決済手数料 |
|
決済手段(ダウンロード販売) |
|
販売可能ファイル |
など |
ファイルサイズ上限 | 1GB / ファイル |


カラーミーショップ

カラーミーショップは無料で始められるネットショップ作成サービスです。
HTMLを除く全ての形式のファイルを販売することができますが、ファイルサイズの上限が200MBとなっている点には注意が必要です。
初期費用 |
|
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月額費用 |
|
決済手数料 (クレジットカード) |
|
決済手段(ダウンロード販売) |
など |
販売可能ファイル | HTMLファイルを除く全ての形式 |
ファイルサイズ上限 | 200MB / ファイル |

Shopify

Shopifyは、世界ナンバーワンのECサイト構築サービスです。
非常に高機能でカスタマイズ性も高いので、本格的にデジタルコンテンツを販売したい場合や、海外ユーザーにも広く販売したい場合におすすめのサービスです。
専用のアプリを導入することによって、簡単にデジタルコンテンツの販売を行うことができます。
ただし、サイト公開までに必要なステップや設定項目も少し多めなので、上級者向けのサービスです。初めてデジタルコンテンツ販売やネットショップを始めるという方は、BASEやSTORESなどの初心者向けサービスがおすすめです。
初期費用 | 0円 |
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月額費用 |
|
決済手数料 |
|
決済手段(ダウンロード販売) | 制限なし |
販売可能なコンテンツ | アプリによる |
ファイルサイズ上限 | アプリによる |

おすすめのデジタルコンテンツ販売プラットフォーム
note(ノート)

noteはブログサービスというイメージが強いかもしれませんが、一部デジタルコンテンツの販売にも対応しています。
ただしネットショップのように商品を購入するのではなく、有料記事の中にデジタルコンテンツを配置して、記事を購入してもらう形となります。
記事を購入するという体験が、場合によってはデジタルコンテンツを購入するという形式よりも心理的なハードルを低くしてくれる場合があるかもしれません。
初期費用 | 0円 |
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月額費用 | 0円 |
決済手段・決済手数料 |
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プラットフォーム利用料 |
|
販売可能なコンテンツ |
|
ファイルサイズ上限 | 50MB/1ファイル |
BOOTH

BOOTHは、イラストや漫画、フィギュアなどの創作活動に強い販売プラットフォームです。
デジタルコンテンツの販売にも対応していて、プラットフォームと言いながらもショップページはカスタマイズが可能でオリジナリティのあるページも公開することが可能です。
初期費用 | 0円 |
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月額費用 | 0円 |
決済手数料 | 5.6% + 22円 (無料配布の場合は手数料0円) |
決済手段 |
など |
販売可能なコンテンツ |
など |
ファイルサイズ上限 | 1GB / ファイル |
まとめ

デジタルコンテンツ販売は、自分でコンテンツを制作すれば原価を抑えることができ、在庫リスクも無いため初心者でも挑戦しやすいビジネスの1つです。
コンテンツのクオリティも大切ですが、売上を伸ばすためには宣伝や集客にも力を入れることで成功率を高めることができます。
販売開始後すぐに売上を伸ばすことは難しいかもしれませんが、販売施策を地道に行って、自分なりに上手くいく方法を考えながら挑戦してみてください。

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デジタルコンテンツ販売が可能なネットショップ作成サービスはたくさんありますが、細かな違いがたくさんあってサービス選定は色々な点を考慮しないといけません。
人気のネットショップ作成サービスの違いについては、下記のページで詳しくご紹介しています。


また、匿名性を高めたい場合はバーチャルオフィスの利用なども検討しましょう。バーチャルオフィスを利用することで、個人の住所バレや電話番号の公開を防ぐことができるので、プライバシーを守りながら販売が可能となります。
